元祖雄町米「高島雄町」について(2011年8月号)

宮下酒造株式会社
社長 宮下附一竜

 平成23年8月1日より、『極聖 特別純米 高島雄町』(720ml瓶)を新発売いたしました。この日本酒は、元祖雄町米である高島雄町米を100%使用し、60%まで精白した特別純米酒です。

岸本家前  元祖雄町米である高島雄町米は、弊社より2km程はなれた岡山市中区高島地区において、「高島地区雄町米振興会」(服部晃一会長)の会員の皆さんによって栽培されています。今から約150年前(1859年)、備前国上道郡高島村雄町に住む篤農家岸本甚造翁が、伯耆大山へ参拝した帰りに見つけた2本の穂を持ち帰り、選抜を重ねて1866年に育成したものが始まりといわれ、最初は二本草と名付けられました。その後、酒米として有名になり、土地の名をとって「雄町」と呼ばれるようになりましたが、戦後しばらく雄町米は減少し、高島地区雄町米振興会の皆さんの努力で昭和55年より復活いたしました。

岸本甚造翁碑 酒造好適米である「山田錦」や「五百万石」は、「雄町」を交配してつくられた雄町の系統を引き継ぐ品種です。

 先日、岸本甚造翁の子孫で、八代目の岸本さんにお会いし、「極聖 特別純米 高島雄町」をご霊前にお供えしていただきました。岸本さんのご自宅の前には、岸本甚造翁碑が建てられており、その功績を顕彰されています。

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