規制緩和という悪夢(2007年3月号)
宮下酒造株式会社
社長 宮下附一竜
最近、酒類業界において、M&A(合併・買収)のニュースがたびたび報じられますが、これらの現象は、酒類業界が大きな変動期を迎えていることを表していると思われます。
サッポロビールの買収提案が外資系の投資ファンドからなされ、ビール業界の再編の可能性も高まっています。また、ワイン大手のメルシャンはキリンビールに買収され、アサヒビールはカゴメと提携しています。このように、大手企業はM&Aによって総合化を図り、成長力を強化しようとしています。これらの背景には、人口の減少による需要の先細りや寡占企業による競争の激化があると思います。