クラフトジン「岡山」と「オランダおいね」(2018年3月号)
宮下酒造株式会社
社長 宮下附一竜
(1)クラフトジン「岡山」の誕生
蒸留酒ジンは、1660年オランダのライデン大学の医学部教授「フランシスクス・シルヴィウス」によって作られた解熱・利尿用薬用酒「ジュニエーヴェル・ワイン」が起源と言われています。
1688年イングランドにおいて「名誉革命」に成功したオランダ総督のオレンジ公ウィリアムは、「ウィリアム3世」としてイングランド国王に即位しましたが、その際このオランダの酒もイギリスに持ち込まれ、「ジン」と呼ばれるようになり人気を博するようになりました。1751年「ウイリアム・ホガース」の描いた銅版画「ビール通りとジン横丁」を見ると、ジンが価格の安い大衆の酒として多くの人に飲まれるようになったことがわかります。