2006年7月28日金曜日 岡山日日新聞 学生の米”大人の味”に
宮下酒造(岡山市西川原)は27日、岡山大農学部の学生が栽培した米を用いた本醸造酒「おお岡大」を発売した。同社によると、学生が作った米を使用した酒は全国でも例がないという。
同大農学部では、山陽圏フィールド科学センターの八浜農場(玉野市八浜)で、授業の一環として水稲を栽培。生産される40トンの米の販路を模索していたところ、提案を受けた同社が5トン買取、醸造酒の生産に着手した。
大粒で弾力性の高い「アケボノ」を100%原料に使用。一般の醸造酒とは異なる酵母「協会6号」が深みとコクを与え、まろやかな味わいに仕上がった。アルコール度数は通常より少し高い16度台だが、香りが穏やかで女性でも飲みやすい。
ラベルの色を1年生150人にアンケート調査を実施して決定するなど、学生の意見も取り入れた。ラベル表面には同大の学生歌が記載されている。
同社では3千本を生産し、同市内のデパートや酒販店で販売を予定している。宮下附一竜社長は「評判が良ければ、来年以降も引き続き生産していきたい」と話している。
720ミリリットルで1050円。